「天使の贈り物」念願のゴスペル回帰がかなったサウンドトラック

105月 - による HRS Happyman - 0 - アルバム サウンドトラック ボーカル徹底解説
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preachers wife
whitneyhouston.com

The Preacher’s Wife: Original Soundtrack Album (1996)

1. I Believe In You And Me – Whitney Houston -2. Step By Step – Whitney Houston – 3. Joy – Whitney Houston/Georgia Mass Choir – 4. Hold On, Help Is On The Way – Whitney Houston/The Georgia Mass Choir – 5. I Go To The Rock – Whitney Houston/The Georgia Mass Choir – 6. I Love The Lord – Whitney Houston/The Georgia Mass Choir – 7. Somebody Bigger Than You And I – Whitney Houston/Bobby Brown/Faith Evans/Johnny Gill/Monica/Ralph Tresvant – 8. You Were Loved – Whitney Houston – 9. My Heart Is Calling – Whitney Houston – 10. I Believe In You And Me – Whitney Houston (record version) – 11. Step By Step – Whitney Houston (remix) – 12. Who Would Imagine A King – Whitney Houston – 13. He’s All Over Me – Whitney Houston/Shirley Caesar/The Georgia Mass Choir – 14. Lord Is My Shepherd, The – Cissy Houston/Hezekiah Walker Choir – 15. Joy To The World – Whitney Houston/The Georgia Mass Choir

全世界の販売枚数:600万枚
全米の販売枚数(RIAA):300万枚
米ビルボード200最高位:3位
米ビルボード200にチャート・インした週数:42


米ビルボード200で最高3位を記録
最も売れたゴスペル・アルバム


1996年11月26日にリリースされた、映画「天使の贈り物」のサウンドトラック。女優として3作目となる本作で、ホイットニーはアカデミー俳優のデンゼル・ワシントンとの共演を果たす。

本映画は当初ジュリア・ロバーツとデンゼルで制作のプランがあった。そこにデンゼル本人がホイットニーの起用を提案する。映画出演だけの話ではなく、ホイットニーにとっては『念願の』ゴスペル・アルバムを作る機会でもあった。

このアルバムはゴスペル・アルバムとして史上最大のセールスを記録する。前2作のサントラと異なる点は15曲中、14曲にホイットニーのボーカルがフューチャーされていること。サウンドトラックでありながら、米ビルボード誌はこのサントラをゴスペルアルバム、R&Bアルバム、そしてポップ・アルバムとしても扱っている。

ホイットニーが繊細かつダイナミックな歌唱を聴かせるフォートップスのドラマチックなバラード「I Believe In You And Me 」、


アニー・レノックスによるダンサブルな「Step By Step」、ゴスペル界のヒットメイカー、カーク・フランクリンを迎えた「Joy」, モニカ、フェイス・エヴァンス、ジョニー・ギル、ラルフ・トレスバンドと夫ボビー・ブラウンをゲストに迎えたヒップホップ調のゴスペル ・トラック「 Somebody Bigger Than You And I」、

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フル・オーケストラによるバックとホイットニーの優しい歌声が印象的な「Who Would Imagie A King」、彼女の真のスピリットの高揚を特に感じるのは、大御所シャーリー・シーザーを迎えたデュエット「He’s All Over Me」、そして「Joy To The World」あたりであろうか。

1996年時点で、R ケリーがホイットニーをイメージして書いたゴスペル風のトラック「I look To You」はすでに存在していたが、サントラへの起用につながらなかった。(これが証拠のビデオ)ホイットニーは曲の存在すら知らなかった。

ライオネル・リッチーのインタビューによれば、ジャズクラブJazziesでホイットニーが「I Believe In You And Me」歌う場面があるが、音声機材の問題で、ホイットニーは10回以上歌い直しをさせられていたのだそう。そのうちのたった3テイクを組み合わせて最終バージョンが出来上がった。

『ピアノを(10回)弾くだけでも集中力をキープするのが大変なのに彼女の集中力と来たら本当に驚異的なんだ!』

また映画中にホイットニーが教会で子供達に向けホイットニーが「Who Would Imagie A King」を歌うシーンがある。アルバムのプロデューサーであるマーヴィン・ウォーレンによると、側に立っていたデンゼル・ワシントンが彼女の歌を聞いて涙を流していたそうだ。


鮮やかに歌い上げながらも、
更に進むホイットニーの声の劣化




このアルバムではホイットニーの声の疲弊が大きく現れ始めている。彼女の声の粒子が粗くなり、息漏れが目立ち、声からかつての輝きが失われつつある。

特に「Who Would Image A King」のような、ウイスパー・ボイスで歌われる曲ではそれが顕著。だが表現力は未だに抜群で、この曲でホイットニーのボーカルが描き出すビジュアルは見事の一言だ。


アリスタは同サウンドトラックの
ゴスペル・トラックの
プロモーションを怠る



ビルボード誌はこのサウンドトラックを通常のポップやR & Bのカテゴリーに加え、更にゴスペル・アルバムとしても扱っている。

アリスタはポップ・シングル I Believe In You And Me、My Heart Is Calling、Step By Stepのプロモーションにのみ力を注ぎ、ゴスペルの収録曲へのサポート(ゴスペル専門ラジオ局への露出など)を殆ど行わなかったらしい。(ロビン・クロフォード談)

その結果、アルバムがゴスペル・アルバムとして過去最大のセールスを記録したにも関わらず、グラミー賞のゴスペル部門にノミネートされなかった。これもホイットニーが持っていた、レーベルへの不信感を更に強める結果になった。


3D FACTORS


後にホイットニーはこの時期についてオプラ・ウィンフリーにこう話している。

ホイットニー:
「天使の贈り物」制作の頃には(ドラッグの使用は)日常的になっていた。
私はもちろん自分の仕事はこなしたけれど、仕事が終わった後、
1年か2年の間、ドラッグの使用は毎日のことだった。


その時点ですでに私はハッピーではなかったの。
私は自分自身を失いつつあった。

オプラ:
あなたは自分自身に起きていることを否定していたの?

ホイットニー:
そうじゃないわ。
ただそれについて話そうとしなかっただけよ。

参考:”A Song For You: My Life with Whitney Houston”
by Robyn Crawford

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